鹿児島県は「霧島温泉郷」や「指宿温泉」などの有名温泉や、「かごしま黒豚」や「かごしま地鶏」などのブランド食材も多いことで有名です。
また自然資源も豊富なため、観光地としても住む場所としても、とても魅力的な地域ですよね。
しかし一方で、鹿児島県特有の自然災害なども存在するため、家づくりをするうえでは気をつけなければいけません。
そのため今回は、「鹿児島県で家を建てたい」と考えている方に向けて、鹿児島県で注意したい家づくりの課題について解説をしていきます。
家を建てる前に知っておきたい鹿児島県のこと
鹿児島県在住の方であれば「地元だから知ってるよ」と思われる方も多いかもしれませんね。
しかし、近年はテレワークやバーチャルオフィスの普及に伴い、首都圏から地方への移住や地元へのUターンも増えてきています。
そのため、これから鹿児島県に移住しようと考えている方からすれば、
「鹿児島県ってどんなところなんだろう」
「前住んでいたけど、今の鹿児島県のことも知りたい」
と思われている方も多いかと思います。
そのため本題に入る前に、家を建てる前にぜひ知っておいていただきたい鹿児島県の情報について、お話をしていきます。
人口
約155万人の方が住む鹿児島県は、全国の人口で見ると47都道府県中24番目に人口が多いということになります。
日本の都道府県では、ちょうど真ん中くらいの人口であるということが分かりますね。
さらに鹿児島県の中でも、一番人口が多い市町村は約59万人の鹿児島市です。
鹿児島県内で見ると、鹿児島市には最も多くの人々が住んでいるということになります。
面積
鹿児島県の面積は9,186.20㎢で、日本全国で見ると47都道府県中10位と、全国で見ても広い土地面積を有していることが分かります。
そのため人口比率でみると、比較的人が密集しにくい地域であることが分かります。
人口密集地域と比べると土地探しなどの難易度も下がります。
住宅着工数
鹿児島県の住宅着工数は、国土交通省が公表している建築着工統計調査によると、令和5年集計分で9,052軒の着工があったことが分かります。
また鹿児島県の公式ホームページでも、毎月の着工数が公表されています。
令和5年4月から11月までの公表されている資料においては、毎月600軒以上、多い月は1,000軒以上の着工があります。
こうしたデータから見ていくと、鹿児島県の家づくり産業は活発であるということが分かります。
鹿児島県の家づくりで注意すべき点とは?
鹿児島県特有の自然災害と聞いて、みなさんはどのようなことを思い浮かべたでしょうか。
多くの方は「噴火」や「台風」をイメージされたかと思います。
まさにその通りで、鹿児島県は、噴火や台風、また温暖な地域特有の高温多湿な環境があります。
このような鹿児島県特有の自然環境の要素は、鹿児島県で家づくりを行ううえで考えていかなければいけない部分でもあります。
ではこれらの自然環境がどのように家づくりに影響を及ぼすのか、被害と対策の具体例をあげながら解説をしていきます。
噴火による火山灰
鹿児島県には現在11個の活火山が観測されており、常に噴火のリスクと隣り合わせであると言えます。
またその中でも火山活動が盛んな「桜島」は、年間平均200回の噴火をしていると言われており、火山灰が生活圏に降り注ぐということが日常的になっている鹿児島県民の方も多いかと思います。
火山灰は住宅と健康、さまざまな面でリスクのある大きな課題のひとつです。
[発生するリスクのある被害]
- 重い火山灰の蓄積による建物へのダメージや構造のゆがみ
- 火山灰が入り込むことによるエアコンなどの設備の故障
- 火山灰を吸い込むことによる健康被害
[家づくりにおける対策法]
- 火山灰が留まりにくい建材の仕様
- 火山灰を除去するための「灰シェルター」を設置
- 窓を2重サッシや気密性の高いサッシにする
- 火山灰の侵入をふせぐためのサンルームを設置
台風による被害
台風と聞くと沖縄県をイメージされる方が多いかと思いますが、実は台風の上陸数で見ると鹿児島県が全国で一位となっています。
鹿児島県が、台風の被害を受けやすい地域であるということが分かります。
台風による被害も住宅に大きなダメージを与えるため、しっかりとした対策が必要です。
[発生するリスクのある被害]
- 台風の強風による屋根材や外壁材の飛散
- 建物の雨漏り、浸水
- 強風や落雷による停電
[家づくりにおける対策法]
- 防災瓦や金属屋根など台風に強い屋根材を選ぶ
- タイルや金属系サイディングなど台風に強い外壁材を選ぶ
- 定期的なメンテナンスを実施する
- 自家発電設備や停電時にも使える住宅設備の導入
高温多湿な環境による被害
日本の夏は特に高温多湿な環境になりやすいと言われており、例年夏に過ごしにくさを感じている方も多いかと思います。
そんな中で鹿児島県は、特に日本の中でも高温多湿な環境になりやすいと言われています。
高温多湿な環境は、わたしたちが過ごしにくいだけではなく、住宅にとってもあまりいい状態とは言えません。
なんの対策もしないでいると、高い温度と湿度により、住宅が傷んでしまう原因にもなります。
そのため、鹿児島県で家づくりをする場合は、高温多湿な環境に対応できる家づくりを目指す必要があります。
[発生するリスクのある被害]
- 結露や、結露によるカビやシロアリ被害の発生
- カビによる健康被害
- 住宅構造部の腐敗
- 断熱材の腐敗熱効率の低下による冷暖房費高騰
[家づくりにおける対策法]
- 換気効率をあげる住宅設計や住宅設備を取り入れる
- 住宅の基礎を上げることによる地面からの湿気対策
- 調湿機能に優れた内装材を取り入れる
- 害虫に強い断熱材や、断熱材の質を上げる
まとめ
今回は鹿児島県についての基本情報に触れながら、鹿児島県で家づくりをする際に気を付けなければいけない地域の特徴について、お話をしてきました。
鹿児島県はとても住みやすい土地ではあるものの、火山灰や台風など家づくりをする際に対策をしなければいけない課題も多いです。
しかしきちんとした知識がある業者に依頼することで、課題を解決しながら住みやすい家づくりをすることができます。
次回は、鹿児島県で家づくりをする際に具体的にどのような対策をしていけばいいのか、という点に焦点を当ててお話をしていきます。
当コラムでは引き続き、鹿児島県での家づくりに役立つ情報を発信していきます。
「鹿児島県で家を建てたい」という方は、ぜひ今後もチェックしてみてくださいね。